一知半解なれども一筆言上

山本七平マンセーブログ。不定期更新。

日本的思考の欠点【その3】~敗戦直後の「実感」を消失させた「マックの戦争観」と「平和憲法」~

以前の記事『日本的思考の欠点【その2】~「感情的でひとりよがりでコミュニケーション下手で話し合い絶対」という日本人~』の続き。

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(1988/08)
山本 七平

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前回の続き)

そして金大中事件は、私にとっては、「あの実感が、もう完全に消失したんだな」と思わせた事件でもあった。

そんなことを考えていたとき、いわゆる「長沼判決(註1)」が出た。
(註1)…長沼ナイキ事件。以下wikiより抜粋。札幌地方裁判所(裁判長・福島重雄)は1973年9月7日、「自衛隊は憲法第9条が禁ずる陸海空軍に該当し違憲である」とし「世界の各国はいずれも自国の防衛のために軍備を保有するのであって、単に自国の防衛のために必要であるという理由では、それが軍隊ないし戦力であることを否定する根拠にはならない」とする初の違憲判決で原告・住民側の請求を認めた。(wikiviswiki参照)

私は法律家ではないから、判決への批判はできない。
しかし何回も読むうちに非常に強く感じたことは、この憲法が出来るに至った一つの民族の体験、それに基づいて、当時、程度の差こそあれ、すべての人がもっていたはずの「実感」が、これまた完全に消失したのだなと思わせた判決であった。

否、これは福島裁判長だけの問題ではない。

上告すれば合憲ときまっている」とか、やれ青法協(註2)がどうのこうのとか、やれ判決が事前にもれたとかもれないとか、こういった議論自体が、この憲法の背後にあった民族の体験とも言うべきものが、すでに忘れられていることを示していよう
(註2)…青年法律家協会(wiki参照)の略。

否それ以前にすでに、この憲法はマッカーサーの押付けだ、否、幣原首相の発想だという議論の仕方が、すでに最も重要な点を欠落させている

もちろんマッカーサーという存在は無視できない。

戦功を横取りして部下を憤激させた」このメイ将の目的が、占領政策を成功裏に終らせ、それによって政治家として名声も確立して次のステップヘと進むことだけであり、「平和憲法」も彼にとってはその手段の一つにすぎなかったであろう。

それは否定できまい。

彼が日本人のために何かをしてくれたなどと考える者があれば、それは「占領ボケ」が未だに抜けていない証拠であろう。
またヴェトナム戦争に関する日本の報道と西欧の報道をつき合わせてみると、日本の報道における戦争観は、ほぼ完全にマックの戦争観だといえる。

無理もない。
すでに多くの人が、プレスコード(註3)によってマック宣撫班となった当時のマスコミにその思考を統制され、そこで育ち、そのままに成長してきたマック制下の申し子であり、またマスコミはその体質をそのままもっているのだから。
(註3)…以下wikiより抜粋。プレスコード(SCAPIN-33:最高司令官指令第33号「日本に与うる新聞遵則」昭和20年(1945年)9月21日付)とは、大東亜戦争(太平洋戦争)後の連合国軍占領下の日本において、連合国軍最高司令官総司令部(以下GHQ)によって行われた、書物、新聞などを統制するために発せられた規則。

しかし皮肉なことに「マックの戦争観」と「平和憲法」とは絶対に相いれないのである。
この矛盾は後にマック自身が自ら露呈するわけだが、結局は、この矛盾が、戦後の、戦争に関するすべての報道、記述、解説にそのまま出てくるのである。

そしてあるときは「マックの戦争観」で、ある時は「平和憲法」で、と使いわけて、マック同様に、それが自己矛盾でないような顔をしているか、マック的な尊大な態度でごまかしつづけているわけである。

『朝日ジャーナル』で穂積龍哉氏が、戦争中は「全国の津々浦々に無数の”東条”さんが存在した」と記されているが、戦後は未だに「無数のマックさん」が健在で、この矛盾にちょっとでもふれると、「占領軍総司令官」の如くに激怒するわけである。

最近もある人が激怒して、「理由はいわない、ただもう絶対何も書くな」という手紙を送って来た。
マック制下に、今までのようなことを書いていれば、一種のプレスコード違反だから、最終的には、いわば「黙れ」といわれるのが当然であろう。

これは、「この点に触れるな、その前で思考を停止せよ」ということであり、そしてここで停止すると、金大中事件長沼判決とを、同一の基準で見ていくということが、できなくなるわけである。

だが「マックの戦争観」の日本人に与えた影響は、後まわしにして、この平和憲法発布の当時、これに少しも違和感を感じさせなかった一つの「実感」へとまず進もう。

それは一言でいうなら「あれだけやってダメだったのだから、日本国が生存をつづけようとするなら、発想を変えて、別の方向に生存の道を探らねばならない」といった感じてあろう。

この感じは、少しくわしく説明しなければならない。

それは「……いざというときに役に立たない自衛隊……」といった言葉があるが、それよりもはるかに強烈な「あの陸海軍が、いざというときに役にたたなかった」という実感である。

「無条件降伏をした」という事実、それは否定できない事実であり、その現実を直接目にした者には「大日本帝国陸海軍は無用の長物であった」という判定への、いかなる釈明も受けつけ得ないのである。

少なくとも軍隊にとって「無条件降伏」とは、釈明できる事態ではない

しかし人は、自分が払った犠牲がすべて無駄であったとは考えたくない――従って種々さまざまな「言いわけ」は出てくるであろう。

しかし「無条件降伏」とは、その軍隊が「一国の安全保障も、独立の保持もなし得なかった」という決定的な最終的判決であって、その判決には「長沼判決」のような控訴の余地などはないのである。

そこでまず何よりも前に、この判決をはっきりと再確認しておこう。
そして私がのべた「あれだけ……」という言葉は、この結果と戦争中のこととの対比だけではないのである。

戦前の日本の軍備が、海軍においては、当時最大の軍事国家来英の六割から七割、陸軍は装備は劣悪とはいえ最盛時で七百万人であったという。
中ソ国境にソヴィエト軍百万が集結したとか、ヴェトナム派兵最盛時のアメリカ軍が約五十万とかいう数と比較すれば、この七百万がどれほど膨大で、従ってどれほどの大負担かは想像できよう。

海軍が一流軍事国家の六~七割ということは、今になおせば、米ソそれぞれの六~七割ということになろう。
海空軍、戦略爆撃機からミサイル・原水爆まで、もし米ソの約六~七割の軍備を保持すれば、今の日本はどうなるであろう。

おそらくその生活水準は終戦直後ぐらいにならざるを得ないであろうが、戦前の日本は確かに、それだけのことをやったのである。
そしてそれだけやっても、無駄だったのである。

今とは規模は違うであろう。
しかしそれが国民生活に及ぼす影響は、今それをしたら現出するであろう状態に似ていたように思われる。

零戦は世界一であった。
アメリカ兵の中で「ゼロ・ファイター」の名を知らない者はいなかった。

それが人類の生み出した最高のプロペラ戦闘機であったことは彼らも認めていた。
また戦艦大和が人類史上最大の戦艦であったことも事実であろう。

しかしそれらが造られているとき、東北の農民は飢えていた
凶作でカユをすすり、凶作で娘を売る、といったさまざまな悲惨な物語が伝えられた。

今、街頭で、西アフリカやバングラデシュの飢饉のため募金が行われている。
ところが私の学生時代には、専ら「冷害で餓死に瀕した東北の農民」のために、街頭募金が行われたのである。
今では想像もつくまい。

トチの実もドングリも食べつくし、ワラモチで飢えをしのいでいます」といって、その実物を机に並べて街頭に立ったグループもあった。
私はどうもこういうことは苦手で、「寄付はするが、街頭には立たない」とことわったため、ひどく非難されたので、今もおぼえている。

こういうこと、すなわち「国民が飢えに瀕しても原爆や戦艦を造る」といったことは、多くの民族が通過しなければならぬ一段階なのかも知れない。

だがそれはいずれの国民が行おうと結局はすべて無駄なのである

いまどき一、二個の原爆や水爆をつくるということは、太平洋戦争の直後に戦艦大和をつくるぐらいの愚行であり、軍事的に見れば、栄光を追うおいぼれの老将軍や軍事委員会主席の白昼夢に基づく浪費にすぎない

だがここで誤解してならないことは、そういう状態を、その国民であれ当時の日本人であれ、圧政とは受けとらないことである。
ここに軍備というものがもつ奇妙な魔力、子供を異様にひきつけるある魅力にも似た魔力がある。

当時の日本人が、物すごい軍備の重圧下に苦しみうめき、かつ怨嵯の声をあげていたかのように言うのは、戦後に創作された虚構であり、当時はそういうことを言う人は例外であり異端者であって、一般はむしろ逆で、われわれのような「いわゆるインテリ」(この言葉は当時は一種の蔑称であるが)が、ちょっとそういった批判を目にすれば、最もそれに苦しんでいるはずの農民から面詰されるのが普通であった。

彼らは軍備を、軍艦や戦闘機や砲を、血と汗できずきあげた誇るべき自分たちの共有財産のように考えており、それらにケチをつけるような者は、ただではおかない、という面があった

一方、軍の側にも明らかにこれに対応する考え方があった。
人間より兵器を大切にしたことは、前にもいったように事実であるが、兵器について必ずいわれたことで、今では忘れられている言葉は、「御紋章」と同時に「お前たちの父母の血と汗の結晶である」という言葉である。

この考え方は海軍にもあったようで、大和出撃の動機の一つが「国民に多大の犠牲を強いて造った戦艦を戦わずして敵の手にわたすことは出来ない」ということだったそうである。

いわば「身分不相応」な軍備が国民に極限ぎりぎりの犠牲を強いつづけて来たことを実感している当時の軍人には、「共有財産」を活用もせずに、勝手に敵手にわたして平然と「降伏」することは、何としても出来ないことだったのであろう。

誤解を恐れずにいえば、私がその位置にいれば、やはり同じことをしたであろうということである。

(次回に続く)

【引用元:ある異常体験者の偏見/マッカーサーの戦争観/P205~】


平和憲法成立の背後にあった「民族の体験(軍事力だけで覇権国になろうと限界まで頑張った末の無条件降伏)」があっさり忘れ去られてしまった原因に、戦後GHQの宣撫工作があるわけです。

そしてまた、戦後、日本人が憲法問題を考える際、必ずと言っていいほど不毛な議論に陥ってしまう一因として、このGHQが行なった宣撫工作の影響を見逃すわけには行きません。

そのことについては、次回以降、詳しい山本七平本人の説明に委ねる予定ですが、憲法論議を不毛なモノに終わらせているのは、何もGHQの宣撫工作だけではなく、「日本人の思考の型」そのものも一因なのではないか…と私は考えます。

過去記事『ある異常体験者の偏見【その6】~「確定要素」だけでは戦争できない日本~』に於いて、日本人が戦争を考える際、必然的に「不確定要素」対「確定要素」という”思考の型”に陥るという山本七平の指摘を紹介しましたが、これが「民族の体験」を忘れさせ、神学的憲法論争を助長しているように思います。

そうした状態から脱するには、どうしたらよいか。

まずGHQの行なってきた宣撫工作の実態、そして、憲法がGHQにどのように利用されたかについて把握することがファーストステップだと山本七平は指摘するわけですが、これについても、私の拙い解釈ではなく、ご本人の記述を読んでいただくのが一番でしょうから、次回以降のお楽しみとしてください。

それはさておき、今回引用した記述の後半では、戦後直後に日本国民が感じたはずの「実感」について詳しく述べられていますが、山本七平が指摘したこの日本の立場・条件というのは、戦後60年以上経っても変わりがありません。

この立場と言うものをまずしっかりと認識できれば、最近喧しい「自主防衛・核武装」という主張が、如何に不適当かを理解できるはずなのですが、それが認識できていない人達がだんだん増えているのが現状ではないでしょうか。

こうした威勢のいい危険な主張が、今後ますます増加するように感じられるのは、ちょっと心配なところです。

さて、次回は、少々日本的思考という論点から離れ、日本陸軍と海軍の違いについてと、虚報作成のわかりやすい実例について触れた記述部分を紹介していきたいと思います。
ではまた。


【関連記事】
◆日本的思考の欠点【その1】~尖閣諸島問題と中村大尉事件の類似性~
◆日本的思考の欠点【その2】~「感情的でひとりよがりでコミュニケーション下手で話し合い絶対」という日本人~
◆日本的思考の欠点【番外】~日本陸軍の特徴と「虚報」作成の一例紹介~
◆平和主義の欺瞞【その1】~日本人の平和主義は「強姦された女の論理」~
◆平和主義の欺瞞【その4】~押しつけられた平和主義は平和の敵~
◆ある異常体験者の偏見【その6】~「確定要素」だけでは戦争できない日本~

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コメント

お詫びと訂正

>>一知半解からはマトモな質問(反駁)はなされていないと認識しております。

一知半解さまからは、の間違いです。敬称が脱落しておりましたこと、お詫びして訂正いたします。

  • 2010/11/28(日) 02:20:58 |
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  • 壱読者 #-
  • [編集]

お返事ありがとうございます。

>適切な言葉使いがまま出来なかった部分がある事は認めますが、それでも私なりに貴方に対して真摯に対応させていただいたつもりです。

一知半解さまが真摯に対応していないとは一言も申しておりません。いいかげんに「すりかえ」はお止めください。

あるいは、度重なる「すりかえ」の事実から、「すりかえ」のメカニズムあるいは事実を認識されていない可能性、無意識下でされている、ことが予想されます。これを左翼的あるいは日本人的といっているのですが、ご理解いただけますでしょうか。「認識できないことは理解できない」ことは理解できますので、認識(あるいは理解)できていないようでしたらその由お伝えください。

>こちらの質問には答えないまま…という貴方の対応自体

一知半解からはマトモな質問(反駁)はなされていないと認識しております。
過去のコメントを「よく」お読みください。その上で、改めて質問(反駁)があるのであればどうぞ。

  • 2010/11/27(土) 13:10:29 |
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  • 壱読者 #-
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お互い様でしょう

壱読者さん、こんばんは。

適切な言葉使いがまま出来なかった部分がある事は認めますが、それでも私なりに貴方に対して真摯に対応させていただいたつもりです。

もちろん、それは貴方にとってはそうでないのかも知れませんが、最後の方の議論では、全て私の対応にたいする批難に終始し、こちらの質問には答えないまま…という貴方の対応自体も真摯であった、とはとても思えませんね。

  • 2010/11/26(金) 23:18:34 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
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とりあえず一つだけ

>気分を害しているところもあるのかもしれませんが、

気分を害されている、ということはありません。
この発言は真摯に議論している相手に失礼であることに気が付いてください。

この相手の気持ちを気遣っているかのようなふるまいが、実は失礼に当たるということに気付くことも日本国民には必要です。

失望感はもちろんありますが、これは気分とは違います。もしその事を指しているのでしたら、もっと適切な言い方をしましょう。

  • 2010/11/24(水) 02:32:24 |
  • URL |
  • 壱読者 #-
  • [編集]

壱読者さんへ

壱読者さん、こんばんは。
レスが遅くなって申し訳ないです。

今までのやり取りをちょっと見直してみたのですが、貴方の言わんとする事は核保有そのものではなく、「タブーを排した思考の大切さ」であるということは概ね理解できたと思いますし、私もそれ自体を否定するものではありません。
もちろん、思考の稚拙さについて自らが客体化して把握することは重要だと思います。
(山本七平が、自らの思考様式・行動規範を言語化・客体化して再把握することの大切さを指摘していましたが、そのことの大切さについては私も理解しているつもりです。)

ただそれでも、その議論と核保有論議を絡めて論じ、反論を全てすり替えだとかレッテル貼りだとか左翼的論法と断定されることに、違和感を感じざるを得ません。

もちろん、私の反論の中にそうした要素が全く無いとは言うつもりはさらさらありませんが、貴方の論法もいささか断定調であるような気がします。

前回も指摘しましたが、「タブーを排除しなければならない」という事自体を”絶対視”して、あらたな「タブー」を設定し、それに基づいて私のことを”批難”しているように思えてならないのです。
(この事自体、貴方自身の主張と相反するものではないでしょうか!?)

確かに私もいちいち反論しましたから、気分を害しているところもあるのかもしれませんが、核保有論議については、どうやら堂々巡りに入ったみたいですので、細かい論点については反論するのは止めておきます。
(それに、貴方も「条件」をつけてきてますから、これ以上の議論は無理でしょう。)

こんな返事ですみません。

  • 2010/11/23(火) 22:46:03 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
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失望のどん底

一知半解さま、お返事ありがとうございます。しかし、失望のどん底です。

>テロリストと日本国は同じ立場じゃないのだから、テロリストが出来るから日本国も出来ると単純にイコールで結べない

「イコール」で結ぶ必要は全くありません。核保持・使用のfeasibilityは日本国>テロリストと考えており、よってテロリストごときが出来る事は日本国には当然出来ると申し上げているのです(国民が反対しているから無理、とかの技術関連以外の左翼的反駁は‘もう’やめて下さいね)。「テロリストごとき」が出来て日本国が技術的に不可能なものとは何でしょうか。

>プライオリティの順序は貴方とまったく同じですよ。
>まるで私の考えが他国優先であるかのように決め付けている

プライオリティが同じだと主張されるのであれば、前回ご使用された「ひとりよがり」というレッテル単語は感心しませんね。埒が明きませんのでこの件も第三者とやらにお任せしましょう。

>敏感になれば、必ず結論を間違わない…と言うわけではないかと思いますが。

これも左翼的すりかえです。「必ず間違わない」などとは全く申しておりません。(敏感になれば間違える可能性が減ると考える、です。念のため)

>思考の稚拙さを指摘すると、日本の国益につながるのですか…。
>どうも、貴方の言っていることは具体的にイメージできない

山本氏の愛読者ともあろうお方のまさかのご発言、全く予想しておりませんでした。山本氏の生涯をかけた取り組みの一つが、日本人の思考の稚拙さの解明とその紹介だとおもうのですが。どうやら私の恐れていたこと、山本氏の言説は読者には伝わっていない(あるいは日本人には理解できない)、が現実のようです。

>それがわからない私に、反駁できる「根拠」をご教授いただきたい

残念ながら、一知半解さまは「条件」を満たしておられないようなので、丁重にお断り申し上げます。

  • 2010/11/21(日) 04:32:52 |
  • URL |
  • 壱読者 #-
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壱読者さんへ

壱読者さん、こんばんは。
レスが遅くなってすみません。

>この返答そのものがアレルギー反応、核保有へつながりかねないどんな些細な思考も排除しようとする反応、なのですが、お気付きになることが出来ないのでしょうね。

テロリストと日本国は同じ立場じゃないのだから、テロリストが出来るから日本国も出来ると単純にイコールで結べないと言うことが、そんなに不適当な思考でしょうか?
なんだか何を言ってもアレルギー反応とされてしまうような気がしますね。

>左翼によくみられる議論のすり替えはお止めになったほうが良いと思います。「他への影響も全く考えず」とは一言も申し上げておりません。
>これはプライオリティの問題であり、日本国民が‘まず第一’に考える事は日本国の国益・安全、他への影響はその後に十二分に考えればよい(論旨)、と書いてあるはずです。


だから、私も同じ事を言ってますって。
プライオリティの順序は貴方とまったく同じですよ。
それを貴方は、まるで私の考えが他国優先であるかのように決め付けているじゃないですか。
そういう貴方の決め付けに反論した中での一表現に過ぎません。

>まだご理解が浅いようです。「タブーが(無意識のうちに)思考を制限し、結論を間違うことがある」ことに敏感になりましょう、ということです。

敏感になれば、必ず結論を間違わない…と言うわけではないかと思いますが。
「タブー排除した思考=結論は間違わない」と限らないと思いますよ。

それに、貴方自身、「タブー排除」という思考を絶対視しておられるようですが、その「思考」をなんら疑わないことも、いわば一種の”タブー”に当たるのではないですか?
だとすれば、そのタブーについては破る必要は無いのですか?

>彼らの思考の稚拙さをあらわにすることが、日本の国益につながると考えます。

まぁ、貴方から見れば私も彼らの仲間の一人になるのだろうけど、そういう連中の思考の稚拙さを指摘すると、日本の国益につながるのですか…。
どうも、貴方の言っていることは具体的にイメージできないので理解するのが難しいですね。

>核保有推進論者に対しあなた方の理論では反駁できないのです。

タブーを意識した上での思考だと、反駁できないのですか?そういうものかな??
なんだか、それって貴方の思い込みのような気もしてならないのですが…。

>私には、山本氏あるいは小室氏の日本人論のご理解、の条件下ではありますが、反駁できる「根拠あるいは理論」があります。

それは、貴方ならば核保有反対論側に立って、核保有論者に反駁できる「根拠あるいは理論」をお持ちだと言うことですか?
もしそうなら、それがわからない私に、反駁できる「根拠」をご教授いただきたいと思います。

それとも、そういう意味ではなく、核保有賛成論側に立って、反対論者を反駁できる「根拠」を持っているという意味でしょうか?
そこのところがいまいち、わからないのでどちらなのかお答えください。

>一知半解さまなら想像できるかもしれないと思ったのですが、どうやら無理なようですね。

どうも貴方の話を聞いていると、まるで私がマインドコントロールの支配下にあるから理解できないのだ、と言っているように思えるのですが、それでは私がどういう状態になれば、それから脱した状態だと判断されるのでしょうか?
貴方の判断基準を、わかり易く示してください。
貴方の意見を受け入れないとダメなのでしょうか?
それとも、他に判断基準が存在するのでしょうか?
そこら辺をはっきり教えてください。

  • 2010/11/20(土) 22:39:54 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
  • [編集]

>単純にいえば可能かもしれませんが、その事由を以って核保有に即つなげるられるものじゃありませんよ。

この返答そのものがアレルギー反応、核保有へつながりかねないどんな些細な思考も排除しようとする反応、なのですが、お気付きになることが出来ないのでしょうね。

>それに他への影響も全く考えずに核保有するバカ

左翼によくみられる議論のすり替えはお止めになったほうが良いと思います。「他への影響も全く考えず」とは一言も申し上げておりません。これはプライオリティの問題であり、日本国民が‘まず第一’に考える事は日本国の国益・安全、他への影響はその後に十二分に考えればよい(論旨)、と書いてあるはずです。

>戦前の日本人は「ひとりよがり」故に破滅

「ひとりよがり」が破滅の根本なのではなく、その「日本的ひとりよがり」を生み出してしまう思考の稚拙さ=日本教が根本原因である、と理解しておりますが。

>タブーをむやみに過大視するのもいけませんが、貴方のように全く無視したり敵視するのもいけない

まだご理解が浅いようです。「タブーが(無意識のうちに)思考を制限し、結論を間違うことがある」ことに敏感になりましょう、ということです。それを避けるには意識的にタブーを排除した上で思考する以外に対処方法がない、と考えます。少なくとも井上氏が敏感であるようには見えません。

>それで一体どうやって核保有反対論者を説得できるというのですか?

核保有反対論者の説得が目的ではありません。彼らの思考の稚拙さをあらわにすることが、日本の国益につながると考えます。

>「核保有国が手放さない→メリットは十二分にある筈」という事の一体どこが深い考察

「核保有国が手放さない→メリットは十二分にある筈」という推察抜きでの思考あるいは議論は不毛である、と述べているだけです。この推察なしでも信頼に足る結論をみちびくことができる理由を教えてください。肝心な事は、非保有者には本当のことはわからない、です。

つまるところ、核保有推進論者に対しあなた方の理論では反駁できないのです。私には、山本氏あるいは小室氏の日本人論のご理解、の条件下ではありますが、反駁できる「根拠あるいは理論」があります。一知半解さまなら想像できるかもしれないと思ったのですが、どうやら無理なようですね。

  • 2010/11/18(木) 00:01:13 |
  • URL |
  • 壱読者 #-
  • [編集]

壱読者さんへ

壱読者さん、こんばんは。
何か議論がループ気味になってきましたが一応ご回答です。

>日本国による核の使用と相当期間の核の維持に関しては(テロリストですらできるとのことですので)可能とのお考えでよろしいでしょうか。

そりゃ、単純にいえば可能かもしれませんが、その事由を以って核保有に即つなげるられるものじゃありませんよ。

>日本が核保有をすることによる他への影響、例えば核拡散(の可能性)、についての過剰な責任感です。

それは「罪悪感」と呼ぶべきものじゃない。
意味が違う。
貴方も言葉は正確に使いましょう。

それに他への影響も全く考えずに核保有するバカがどこにいますか?
影響を勘案して物事を決めるのは当たり前であって、それを無視するのは典型的な「ひとりよがり」な論理でしょう。
戦前の日本人は「ひとりよがり」故に破滅しましたが、その愚を繰り返せとでも言うのですか?

>同じ核保有否定の結論だとしても、「核保有が望ましいが、(現時点での)他への、あるいは他からのネガティブな影響が(トータルで国益を損ねるほど)甚大であるため現時点では保有しない」と、「他への影響・核拡散を防ぐことを目的に核保有を否定する」は似て非なるものです。

言っていることはわかりますけど、私から言わせれば井上氏も前者の思考を辿っていると思いますよ。
タブーも素直に評価基準に加えて「保有しない」という結論を出している。
タブーも「確定要素」として計算に入れているのです。
井上氏の思考は、決してお花畑左翼のそれと一緒ではない。

それに対して、貴方はタブーそのものを最初から排しなければ、そうした思考とは認めないと仰る。
タブーをむやみに過大視するのもいけませんが、貴方のように全く無視したり敵視するのもいけないと思いますが…。

>繰り返しになりますが、「保有しなければ本当のところは分からない」が肝です。

それじゃ、全く説明になってませんよ。
それで一体どうやって核保有反対論者を説得できるというのですか?

こちらがデメリットを述べれば、そう考えた「思考」そのものに問題があり不毛だと切り返すだけで、いわば”ケチをつけて”いるだけじゃないですか。

貴方のいう「深い考察」とは、何なのですか?
「核保有国が手放さない→メリットは十二分にある筈」という事の一体どこが深い考察なのですか?
それは単なる思い込みの類いと何が違うのですか?

また、そのメリットが日本にもそのまま当てはまると当然のごとく考えている処も、非常に思考が粗雑であると言わざるを得ないと思いますがいかがです?

>核保有者の言動から利害を推察するという観点からは、核保有のデメリットのほうが大きいとの結論になることは理解できませんので、もし、そうだとするのならご説明ください。

デメリットの大きさについては既にご説明したつもりです。
それを貴方が全く評価せず、一方、推論のみでメリットを強調されているわけですが、それが妥当かどうかは第三者の判断に委ねましょう。
当事者同士、これ以上、議論しても平行線でしょうから。

>‘「不確定要素」を強調している’のは、まさしく一知半解さまの方でしょう。何度も言いますが、「わからない」ことは「わからない」とし、それを前提として思考することが肝心です。

それは貴方がそう思っているだけのことではないですか?
「保有しなければ本当のところは分からない」から「十二分にメリットはある筈」という主張のどこがいったい、確定要素なのでしょう?
確定要素ならば、もっと具体的に指摘できるはずでしょう。
私から見れば、まったく逆にしか見えません。

  • 2010/11/17(水) 21:51:21 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
  • [編集]

一知半解さま、お返事ありがとうございます。ところで一知半解さまにおいて、本当に井上氏からの影響が大きいのか疑問なのですが・・・。

>テロリストは、使用さえ出来ればいいのです。

では井上氏とは異なり、日本国による核の使用と相当期間の核の維持に関しては(テロリストですらできるとのことですので)可能とのお考えでよろしいでしょうか。

>過剰な罪悪感とは一体私の発言のどこに窺えるのでしょうか?

日本が核保有をすることによる他への影響、例えば核拡散(の可能性)、についての過剰な責任感です。他国への責任を論ずる・志向することはプライオリティが低いはず、つまり日本国の国益・安全を第一に考え、そのために核保有が必要であると結論された後にはじめて、他への影響および他からの影響を考えればよいのではないでしょうか。別の言い方では、日本国を第一に考えた上で核保有が必要でないと結論されれば、「考える必要がないほどプライオリティが低い案件」だということです。そのプライオリティの低い案件が、核保有を否定する立場から「根拠」として出てくる日本人の思考に大きな問題を感じます。

また、同じ核保有否定の結論だとしても、「核保有が望ましいが、(現時点での)他への、あるいは他からのネガティブな影響が(トータルで国益を損ねるほど)甚大であるため現時点では保有しない」と、「他への影響・核拡散を防ぐことを目的に核保有を否定する」は似て非なるものです。前者ではネガティブな影響を減らすための思考・努力が続けられ、それが許容範囲になれば核保有に進みますが、後者では「核拡散」のタブーに絡めとられ、思考・判断・行動が拘束されて(停止して)しまいます。

>貴方は別に核保有にこだわっているわけではなかったのですか。

まず、ここで主張される核保有反対の「理由」あるいは「根拠」、もっといえば「思考」に問題があるという立場です。「結論までのプロセス、根拠、思考など」が、上記のようにその後の判断・行動に影響しますので、結論そのものより「有意に大切」であると考えます。核保有にはもちろんこだわっておりますが、100%肯定しているわけではありません。ただし、「負の根拠」はここで議題にもあがっておらず、他でもあまり見ません。山本氏の愛読者なら分かると思いますので、よろしければ想像してみてください。

>タブーと言う共同幻想がどのように現実社会に影響を及ぼしているか、そしてその影響を考慮した上で主張を組み立てるのは、現実に即する上で必要

これを実践しているのはまさしく私だと思うのですが、アレルギーあるいはイデオロギーという表現で。少なくとも一知半解さまに多大なる影響を与えているとされる井上氏が実践されているようには見えません。

>それはちょっと矛盾してませんか?

全く矛盾しておりません。繰り返しになりますが、「保有しなければ本当のところは分からない」が肝です。よって、非保有者は、保有者の言動から保有後の利害を推察するしかなく、その思考なしでの非保有者による議論は、(非保有者には本当のところは分からないのですから)不毛に終わる可能性が著しく高いと考えます。

核保有者の言動から利害を推察するという観点からは、核保有のデメリットのほうが大きいとの結論になることは理解できませんので、もし、そうだとするのならご説明ください。

>貴方の仰ることはどうも「不確定要素」を強調しているキライがある

‘「不確定要素」を強調している’のは、まさしく一知半解さまの方でしょう。何度も言いますが、「わからない」ことは「わからない」とし、それを前提として思考することが肝心です。

  • 2010/11/17(水) 07:58:34 |
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  • 壱読者 #-
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壱読者さんへ

壱読者さん、レスが遅くなってしまいすみません。

>ただし、山本氏の読者らしからぬお返事には失望を禁じえません。

ご期待に添えず失礼しました。
「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」と言うように、私自身の器量の問題がありますから、いくら山本七平の愛読者といっても、理解が足りない部分はあると思います。
そもそも、HNからして一知半解ですから、余り過大な期待しないでくださいまし。

>目指している間には経済制裁はありえますが、保有してしまえば状況は変わります。また、この問題もやりようによってどうにでもなる案件です。

そこまであっさり言い切れるものでしょうか?
余りにも簡単に考え過ぎであるように思います。
インドの例を挙げてますが、日本とは立場が違いますし、それが直ちに参考になるかどうか疑問です。

>日本国がそれらをすることができないのであればテロリストには到底できない、とは考えない一知半解さまの思考が理解できません。

テロリストは、使用さえ出来ればいいのです。
テロリストは核の抑止効果が欲しくてではなく、核の破壊力が欲しいから入手しようとしていることを考えていただかねばなりません。
そこを混同させて論じるのは誤りです。

>何度も言いますが「過剰な罪悪感」は危険です。

過剰な罪悪感とは一体私の発言のどこに窺えるのでしょうか?
私自身、そのような感情は持っていませんが…。

>左翼の方々と議論しているような気がします。
>我々が第一に考えることは日本の国益・安全です。


勿論、仰るとおりですし、同意もしますが、世界の安寧無しに日本が生存できないのも事実です。
そこのバランスを無視して考えることはいけない、と言っているだけですから誤解なきよう願います。

>山本氏が常々述べておられたように、(難しいことだが)事実をしっかり見つめるよう努力しましょう、と言いたいだけです。また、私は「核保有が日本にとって良い事である」とは最終的に結論してはいないはずです。

なるほど、それでは貴方は別に核保有にこだわっているわけではなかったのですか。
貴方と議論していて、とてもそのようには受け取れなかったのですが、ご本人がそう仰るのであれば、そうなのでしょう。

ところで、「事実をしっかり見つめる努力」と仰いますが、何を以って努力した/しないを判定するのでしょうか?
何やら基準もはっきり示されないまま、お前は努力が足らんと言われているような気がしてならないのですが…。

>「タブーの存在を肯定した上での思考」が大問題であり、井上氏の言説からはそれがうかがえるということです。

タブーを基に主張を組み立てることが必ずしもいけないとは思いません。
いけないのはタブーに拘泥することであって、タブーと言う共同幻想がどのように現実社会に影響を及ぼしているか、そしてその影響を考慮した上で主張を組み立てるのは、現実に即する上で必要だと思っています。

確かに、タブーや既成概念を打ち破る必要性がある「時期」というものは存在するでしょう。
ただ、タブーをやたら恐れたり、また、その逆でやたら敵視したりするのも拙いのではないでしょうか。
タブーを排して考えることの必要性は認めますが、必ずしもそのタブーを打破するのとはイコールではないはずです。

>もっと深い考察が必要です。そもそもメリット・デメリットの議論は不毛、本当のところは核保有してみないと分からない、そして、すでに保有している国が手放さないことからメリットは十二分にある、と考えることを否定することは極めて困難です。

それはちょっと矛盾してませんか?
一方で核保有のメリット・デメリットの議論が不毛であると断言しておきながら、もう一方で、メリットは十二分にあると推察できることを否定するなと言われても…。
それじゃ、結局根拠無しに信用しろ、と言っているようなものではないですか?

山本七平は日本人が陥り易い「確定要素」対「不確定要素」の思考図式を批判していましたが、貴方の仰ることはどうも「不確定要素」を強調しているキライがあるように思えてなりません。

>一知半解さまに対しては決め付けてはいないはずです。しっかりと読んでいただけますと助かります。

うーん、そうでしたか…。
どうも私自身、決め付けられているような気がしてなりませんでしたが、決め付けてないと仰るのであれば私の考えすぎだったのでしょう。

>また、その第三者は日本人以外が良い、と思います(難しいでしょうかね)。興味がありますので、結果を教えていただけますとありがたく思います。

それは、非常に厳しいリクエストです。
日本人以外は見ないでしょうし、過疎ブログですから、第三者もなかなか意見を寄せてくれないかも…。済みません。

  • 2010/11/16(火) 21:58:37 |
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  • 一知半解 #f2BEFQoE
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一知半解さま、お返事ありがとうございます。
ただし、山本氏の読者らしからぬお返事には失望を禁じえません。

>核保有を目指しているイランが世界から経済制裁を受けていますが、同様の制裁を受ける可能性は否定できません。

目指している間には経済制裁はありえますが、保有してしまえば状況は変わります。また、この問題もやりようによってどうにでもなる案件です。インドがどうであったかについても、米露との関係を含めてご考察ください。

>これについては異議有りです。
>そうした国々が増えればテロリストに核兵器が渡るリスクだって増大する。

愛読している井上孝司氏のコラム記事の影響が大とのことですが、井上氏は「日本が核を開発、維持、使用することは不可能」だと述べています。日本国がそれらをすることができないのであればテロリストには到底できない、とは考えない一知半解さまの思考が理解できません。

また、日本の核保有と他国への核拡散との関連性は推測の域をでませんし、何度も言いますが「過剰な罪悪感」は危険です。

>日本の安全だけを考えていれば済む時代じゃない

左翼の方々と議論しているような気がします。我々が第一に考えることは日本の国益・安全です。

>「絶対的」というのは、・・・それが気に触ったのであれば失礼しました。

気に障ってはいません。言葉は正確に使いましょう、ということです。

>その割には、是が非でも私に「核保有が日本にとって良い事である」と認めさせようとされておられる気がしてなりません。

山本氏が常々述べておられたように、(難しいことだが)事実をしっかり見つめるよう努力しましょう、と言いたいだけです。また、私は「核保有が日本にとって良い事である」とは最終的に結論してはいないはずです。「相手をラベリングするような行為」は止めましょう(笑)。

>井上氏の主旨は、タブーに触れることを批難したというより、西村氏のやり方について疑問を呈していると私は解釈してます。

わたしの文章を全く理解されてないようです。「タブーの存在を肯定した上での思考」が大問題であり、井上氏の言説からはそれがうかがえるということです。

>私も井上氏も、メリットとデメリットを比較考量の上、日本は核保有をすべきではないという立場
>なぜなら、いくらメリット・デメリットを論じても、お互いの核保有についてのメリット・デメリットの評価点がそもそも異なるのですから、貴方の考えに従わない限り、全て「結論有りき」とみなされてしまうからです。

もっと深い考察が必要です。そもそもメリット・デメリットの議論は不毛、本当のところは核保有してみないと分からない、そして、すでに保有している国が手放さないことからメリットは十二分にある、と考えることを否定することは極めて困難です。

>私の主張が、あくまでもタブーゆえの「結論有りき」で「根拠探し」しているだけだと決め付けておられますが、私としては本当にそうであるか、そうでないかは第三者の判断に委ねたいと思います。

(井上氏とは異なり)一知半解さまに対しては決め付けてはいないはずです。しっかりと読んでいただけますと助かります。また、その第三者は日本人以外が良い、と思います(難しいでしょうかね)。興味がありますので、結果を教えていただけますとありがたく思います。

  • 2010/11/14(日) 06:40:15 |
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  • 壱読者 #-
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何を言っても「思考停止」と見なされてしまうのだろうか?

壱読者さん、こんばんは。
わたしも、議論するのは嫌いではないので、時間の許す範囲でお付き合いしたいと考えてますので宜しくどうぞ。
(ただ、すぐにレスを入れることが出来ない場合もありますが気長に構えていただけると助かります。)

>これが下記のように中国からということでしたら、より困るのはその中国ではないでしょうか。

なにも中国だけとは限らないでしょう。
核保有を目指しているイランが世界から経済制裁を受けていますが、同様の制裁を受ける可能性は否定できません。

>三橋氏の読者であれば、この考え方はマスコミの喧伝で間違っている、短絡的思考だということはご理解していると思うのですが。

挙げた例がちょいと不適当だったかも。
それでは、世界中から経済制裁を受けるようになっても、三橋氏は同じ結論を下すでしょうか???

>最小限という言葉の使用が軍事アレルギーからではないことを願います。

私は別に軍事アレルギーなんかに罹患してませんのでご心配なく。
陸自のりっくんランドとかは比較的近所なのでしばしば行くくらいですから。

>逆に悪影響を及ぼすという確証もないでしょう。

これについては異議有りです。
単純に言って、核が拡散すればそれだけ核戦争のリスクが高まるのは十分予想できるでしょう。
しかも、広がるにしたがって、核兵器管理の問題だって出てくる。全てが米国のように厳重に管理できるとは限らない。パキスタンなどは核管理をキチンと行なえているのか怪しいのが現実です。そうした国々が増えればテロリストに核兵器が渡るリスクだって増大する。

もはや一国で平和を保てる時代ではないという認識はおありですか?
日本の安全だけを考えていれば済む時代じゃないと言うことを、どうも理解されてないように思いますね。

>いつ私が「絶対的なもの」と述べたでしょうか。ご提示ください。
>わたしは相対的に(他と比べて)より有効である、と述べているとおもいますので、誤解だとすればそちら側の思考にどこか問題があるはずです。


それでは「貴方が高く評価するほど有効であるとは思っていない」と訂正させていただきます。
「絶対的」というのは、あくまでも貴方が核保有の「効力」を非常に高く評価されているから、そのような表現を使ったに過ぎません。それが気に触ったのであれば失礼しました。

>私のここでの主題は、核保有の是非そのものより、核を論じるときの「日本人の思考の欠陥あるいは弱点」にあります。

その割には、是が非でも私に「核保有が日本にとって良い事である」と認めさせようとされておられる気がしてなりません。
それはさておき、貴方が問題とされている事がはっきりしましたので、論点をそちらにシフトしていければいいですね。

>教えていただいたコラムを読みましたが、ちまたにあふれる根拠探しにしか見えず、私の参考になるものはありませんでした。

それは失礼しました。
しかし、私には単なる「根拠探し」ではないと思っています。これはもう見解の相違ですね。

>このようにタブーの存在、「核武装」がタブーであること、を(半ば)肯定するようでは、どうしようもありません。

とはいえ、閣僚の一員たる政治家が、問題提起とはいえ就任早々にトラブルを起こせばその資質が疑われるでしょう。井上氏の主旨は、タブーに触れることを批難したというより、西村氏のやり方について疑問を呈していると私は解釈してます。

>このような人々は、タブー(あるいは無自覚のイデオロギー)の存在下では思考は停止する、ということに気付かないのでしょう。思考体系は左翼と、あるいはほとんどの日本国民と同じです。

一般論としてはそのとおりだと思います。
ただ、貴方の「論立て」は少々私や井上氏の主張をその「型」にはめようとするキライがありますね。

私も井上氏も、メリットとデメリットを比較考量の上、日本は核保有をすべきではないという立場ですが、貴方は私の結論をそうした思考の道筋の結果である、と認めようとしない。

私の主張が、あくまでもタブーゆえの「結論有りき」で「根拠探し」しているだけだと決め付けておられますが、私としては本当にそうであるか、そうでないかは第三者の判断に委ねたいと思います。

なぜなら、いくらメリット・デメリットを論じても、お互いの核保有についてのメリット・デメリットの評価点がそもそも異なるのですから、貴方の考えに従わない限り、全て「結論有りき」とみなされてしまうからです。

それはもはや、議論ではなく相手をラベリングするような行為ではないでしょうか。

むろん、私自身にもその傾向が無いとは申しませんが、今回の貴方の論立てをうかがって、何を言ってもラベリングされてしまうような気持ちになった次第です。

  • 2010/11/11(木) 23:24:29 |
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  • 一知半解 #f2BEFQoE
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タブー

一知半解さま、議論にお付き合いくださりありがとうございます。返信いたします。

>経済制裁を受ける恐れが大きい
これが下記のように中国からということでしたら、より困るのはその中国ではないでしょうか。日本からの資本財が入らなくなりますから。

>今回のレアアースのような対応をされたら、肝心の経済が上手く立ち行かなくなる
三橋氏の読者であれば、この考え方はマスコミの喧伝で間違っている、短絡的思考だということはご理解していると思うのですが。レアアースは中国だけに存在すのではなく中国が主な供給元である現状はその不当な人件費の安さゆえにある、よって他からも入手(対応)可能であるということです。さらには中国の為替操作による人件費の不当な安さから生み出される「失業の輸出」に世界は厳しい目を向け始めています。

>経済の影響を最小限にしながらの軍拡を行なう必要はある
軍拡の経済への影響がポジティブな場合(内需の観点から十分考えられます)、そのポジティブな影響を最小限にする必要はないと考えます。勿論、どの程度にするかの議論の余地はありますが。最小限という言葉の使用が軍事アレルギーからではないことを願います。

>韓国にとっては、日本は潜在的敵性国家
現時点では日・米・韓体制です。そして、韓が日米から離れるとの仮説に対しては、彼らが(先に)核を持つ可能性と、持った時の政治的パワーへの対抗策を考えておく必要があります。「日本は潜在的敵性国家」とのお考えならなおさらです。MDはまだ完全ではありませんので、日本国の核保有を否定すると政治的劣位な立場になってしまいます。そして中国に対してはすでにそれが現実となっているのです。

>核の拡散が悪影響を及ぼさないという反証
逆に悪影響を及ぼすという確証もないでしょう。「わからない」あるいは「不確定」が正解です。「核拡散が悪」の結論先にありきのアレルギーあるいはイデオロギーに無自覚で陥っているのだとしたら判断を誤ります。

>その時点で思い浮かんだ答えを書いただけ
思い浮かんだ、が、結論から導かれた根拠を書いた、のではないことを願います。

>アメリカは代替手段さえ確保できれば、日本から引き上げる事だって十分あり得る
これは当然起こり得ることですし、地政学そのものとも矛盾しません。その時のことも考える必要があります。アメリカが引き上げを起こり得るものと考えた時、その後にさえなお核を持っていない状況は危険だと思いまので、この点からの核反対は理解できません。

>私は貴方ほど核抑止という効力が絶対的なものとは思っていません。
いつ私が「絶対的なもの」と述べたでしょうか。ご提示ください。
わたしは相対的に(他と比べて)より有効である、と述べているとおもいますので、誤解だとすればそちら側の思考にどこか問題があるはずです。

>井上孝司氏のコラム記事の影響が大
私のここでの主題は、核保有の是非そのものより、核を論じるときの「日本人の思考の欠陥あるいは弱点」にあります。

とはいえ、教えていただいたコラムを読みましたが、ちまたにあふれる根拠探しにしか見えず、私の参考になるものはありませんでした。
>>この国では、「核武装」はタブー中のタブーなのは自明の理なのだから、こんなことを発言すればタダゴトでは済まないのは、まともな脳味噌がついていれば最初から分かっていたハズで、西村氏の見識を疑う(2番目ご提示の記事より)。
このようにタブーの存在、「核武装」がタブーであること、を(半ば)肯定するようでは、どうしようもありません。これが私の言うアレルギーあるいはイデオロギーです。このような人々は、タブー(あるいは無自覚のイデオロギー)の存在下では思考は停止する、ということに気付かないのでしょう。思考体系は左翼と、あるいはほとんどの日本国民と同じです。一方、敬愛する小室氏(おそらくは山本氏も)の思考は違う、タブーを意識的に排除している、さすがです。

  • 2010/11/11(木) 11:01:59 |
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  • 壱読者 #-
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壱読者さんへ

壱読者さん、再レスありがとうございます。
私の主張がまず「結論有りき」なのでは…とのご指摘ですが、どうも議論していると、貴方の主張にも「結論有りき」があるように感じてなりません。

それはさておき、反論しておくべきだと思った点について、個別にお答えしていきます。

>抑止力目的の核保有によってなぜ資源が入らなくなるのか理解できません。

それは、経済制裁を受ける恐れが大きいと思うからですね。今回のレアアースのような対応をされたら、肝心の経済が上手く立ち行かなくなるのではないですか?

>上記両者はトレードオフの関係にあるので分けて考えては判断を誤ると考えます。

それはわかりますが、そもそも私自身防衛コストをGDP1%厳守する考えはないのです。
経済の影響を最小限にしながらの軍拡を行なう必要はあると考えてますので、別に分けて考えているわけではありません。

>実現したとしても、その核は日本に対してではないはずですので

それは貴方の思い込みでは?
NPT体制を破壊してまで、核武装しようという日本の行動に、韓国が危機感を覚えないという根拠はどこにあるのでしょうか?韓国にとっては、日本は潜在的敵性国家ですよ。

>状況にあわせて(中国の台頭など)行動を変えることを否定してはいけません。

もちろんそれ自体は、私も否定したつもりはありません。
ただ、まだ全然、その状況が訪れていないと判断しています。

>周囲への影響を気にしすぎるのは問題であり、また核拡散を「悪」としかとらえないのはイデオロギー化していうよう見えます。

イデオロギーと仰いますが、核の拡散が悪影響を及ぼさないという反証がどこにあるのです?
それを証明せずして、イデオロギー呼ばわりはちょっといただけませんね。

>地政学の方が重要だと思いますが。その点からは同盟の意義が失われる可能性は低いでしょう。

私も前回挙げた理由が全てだとは言っておりません。
その時点で思い浮かんだ答えを書いただけで、熟考した上で全ての答えを並べたわけではありませんので誤解なきように願います。

ところで、貴方は地政学的な点から同盟の意義が失われる可能性は低いと仰いますが、それではなぜ日米は65年前に戦争したのでしょう?当時も地政学的には何ら変わりないはずですが…。

要するに、アメリカは代替手段さえ確保できれば、日本から引き上げる事だって十分あり得るのです。
どうせ、アメリカは引き上げるわけが無いとタカをくくってらっしゃるのであれば、それは甘い考えじゃないかと思います。

>>核保有が絶対的に日本の国益に叶うのであれば
>「相対的」の間違いではないでしょうか。「絶対的」とした瞬間に答えは限りなく「否」となります。


絶対的であるくらい国益にかなうという確証が得られなければ、核保有という選択肢を取るのは難しいという意味で使わせていただきました。

つまり、私は貴方ほど核抑止という効力が絶対的なものとは思っていません。ましてや、日本がその「効力」を生かしうる立場・条件を持っているとは到底思えません。

要するに、核保有のメリット及びデメリットを冷静に鑑みればデメリットの方が遥かに多いと考えています。

私がそう考えるに至ったのは、もちろん山本七平の影響もありますが、以前より愛読している井上孝司氏のコラム記事の影響が大ですので、下記HP記事↓を参考にしていただきたいと思います。
私の考えは、ほぼ井上氏の主張と同様です。
井上氏の論旨が間違っているのであれば、どこがどう間違っているのかご指摘くだされば、参考にしたいと思います。よろしくお願いします。

◆核武装論議で忘れられていること (2006/11/20)
http://www.kojii.net/opinion/col061120.html

◆日本は核武装して得をするか?
http://www.kojii.net/old/d991027.html

◆MD にケチつけるのも大変だ (2008/1/28)
http://www.kojii.net/opinion/col080128.html

  • 2010/11/10(水) 23:21:29 |
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  • 一知半解 #f2BEFQoE
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一知半解さま、再度のご丁寧なお返事ありがとうございます。

>三橋先生のブログ愛読者
それは大変失礼しました。前回提示の他方も読み応えがあるので、まだでしたらどうぞ。

>エネルギーや資源を輸入し続けなければ生きていけないという”決定的な弱点”
多かれ少なかれほとんどの国がこの弱点は持っていると思います(欧州のロシアからの天然ガスや、中国の我が国からの資本財など)。決してわが国特有の決定的弱点では無いと考えます。問題はその点の認識・対応が鈍いことであり、弱点そのものではないと思います。さらに、抑止力目的の核保有によってなぜ資源が入らなくなるのか理解できません。

>海上封鎖されるだけで干上がる
核保有をした方が海上封鎖の可能性は下がると思うのですが。

>GDP比1%未満というのは、まぎれもなく軽負担だと思います。
>軍事産業で内需創出を考えるべきというお話は考えてもいい
上記両者はトレードオフの関係にあるので分けて考えては判断を誤ると考えます。

>韓国・台湾・ベトナム
まずこれらの国は、あるいは地域は核保有の実現性はかなり低いと思います。実現したとしても、その核は日本に対してではないはずですので、日本の核保有が原因だという思考(過剰な罪悪感)には問題があります。インドとパキスタンの関係のように「敵」が核保有の根本的原因ですので、彼らの核保有の「原因」は一義的には彼らの「敵」にあるはずです。

>NPT体制の模範国家である日本が、核保有に踏み切るとなれば、その影響はかなり大きい
状況にあわせて(中国の台頭など)行動を変えることを否定してはいけません。周囲への影響を気にしすぎるのは問題であり、また核拡散を「悪」としかとらえないのはイデオロギー化していうよう見えます。NPTその他が我が国にとって有意に利益がある場合にだけ賛成するという思考が重要で、そうでなければ駆け引きさえできません。

>その役割分担が重複すれば同盟の意義が失われることになるかも知れません。
この思考・推測の仕方、役割分担だけにフォーカスするのは奇妙です。
地政学の方が重要だと思いますが。その点からは同盟の意義が失われる可能性は低いでしょう。

>(過去に原爆を投下した加害者としての)心理的側面から、米国は日本が核保有をすることに不信感を抱き、敏感にならざるを得ない
これも推測です。もし推測通りだとしても対処をすればよいのではないでしょうか。少なくともその前に「相手の心情を考えすぎて判断を下す」のはいかがなものかと思います。

>経済的に対応可能と仰いますが、本当なのでしょうか?
できないとするならば、ミサイル防御システムの方だと思います。
http://www.kamiura.com/whatsnew/continues_304.html
http://www.kamiura.com/whatsnew/continues_98.html
また、いろいろな評価基準があり得ますが、ミサイル防御システムは、significance, innovationの観点から研究材料として、核はfeasibility, practicalな面で実用性に勝っています。その意味において両者とも対応可能ということです。

>飛んでくるミサイルが通常ミサイルだとしても防御できるのであればより高い「抑止効果」を得ることができると考えることもできるのではないですか
完璧な防御はしばらく(私が生存中には)不可能だと思いますので、実用面での優先順位は低くなります。勿論、研究開発は続けるほうが良いのは先に述べたとおりです。一方、騙されてガラクタに大枚を払う現状は変えたいものです。

>核保有が絶対的に日本の国益に叶うのであれば
「相対的」の間違いではないでしょうか。「絶対的」とした瞬間に答えは限りなく「否」となります。だれも未来のことは100%の確証を持てませんから。

  • 2010/11/10(水) 08:30:38 |
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  • 壱読者 #-
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壱読者さんへ

壱読者さん、ご丁寧なレスをありがとうございます。
私もなるべく答えて見ましたが、漏れがあったらご容赦ください。

>これはマスコミでよく喧伝されている「日本経済は外需に依存するしかない」という「常識」でしょうか。

私も三橋先生のブログ愛読者ですので、日本経済が実は内需依存型であるという事は存じております。
ただ、たとえ内需依存型であっても、エネルギーや資源を輸入し続けなければ生きていけないという”決定的な弱点”があることを忘れてはなりません。日本は直接攻撃されなくても、海上封鎖されるだけで干上がるという事実には変わりありません。
戦前の日本は、この確定要素(弱点)を軽視し、不確定要素(精神力)を過大評価して、大失敗したわけですが、この確定要素は戦後になってもなんら変わらないままです。

この点については、過去記事↓を参考にしていただけますと、ある程度私の考えを理解していただけるかも知れません。

◆ソマリア海賊問題から「海上秩序の傘」について考える
http://yamamoto8hei.blog37.fc2.com/blog-entry-228.html

◆「抑止力」論争を見て【その2】~日本の立ち位置~
http://yamamoto8hei.blog37.fc2.com/blog-entry-337.html

>>戦後日米同盟を基本とした軽負担
>これもメディアを通じて日本国民の「常識」となっていますが、本当でしょうか?


敵対国に隣接していない西欧主要国の防衛負担ですら、GDP比2~3%以上です。
それに比べ、中国・ロシア・北朝鮮という敵性国家に囲まれていながら、GDP比1%未満というのは、まぎれもなく軽負担だと思います。
西欧並みに負担すれば、5兆円~10兆円の負担増になりますが、それをしたところで自主独立が叶うわけでもありません。
数千億の思いやり予算で、不平不満を洩らす人が左右両方にいますが、私には小銭にこだわって大金を失う男の振る舞いに見えて仕方ありません。
5兆円ほどの負担増を覚悟もせず、数千億のカネをケチる。
まったく己の立場を弁えないにも程があります。

それはさておき、軍事産業で内需創出を考えるべきというお話は考えてもいい話だと私も思います。

>具体的には日本の核保有後に核を持とうとするアジアの国々とはどこをお考えなのでしょうか。

真っ先に思い浮かぶのが韓国。北朝鮮や中国に加えて、東の日本も核保有したとなれば、おそらく後に続くことに鳴ると思います。台湾も可能性があるのではないでしょうか。
伝聞情報なのであてになりませんが、ベトナムも潜在的に核保有を模索していると聞いたことがあります。

NPT体制の模範国家である日本が、核保有に踏み切るとなれば、その影響はかなり大きいのではないでしょうか。

>>日米同盟が解消する可能性
>日本が核保有をすると日米同盟が解消する可能性がどれほどかは分かりません(直接的相関は高くないと思います)。


どのように影響するかわかりませんが、日米同盟は、攻守それぞれ役割分担をしていることが上手く機能している要素となっていると思いますので、その役割分担が重複すれば同盟の意義が失われることになるかも知れません。
また、(過去に原爆を投下した加害者としての)心理的側面から、米国は日本が核保有をすることに不信感を抱き、敏感にならざるを得ないと思います。そうした要素がマイナスに働く可能性は十分あると思ってます。

>この問題は「究極の選択」ではないので、両方追い求めることが可能であり、先に述べたように経済的にも対応可能です。しかし、何らかの理由でどちらかを選ぶとなれば、より容易で確実な選択、核保有、が合理的です。

経済的に対応可能と仰いますが、本当なのでしょうか?核開発のコストというものがわからないので何とも判断できません。どのくらいのコストが掛かるかご存知でしたら教えていただきたいと思います。

また、核保有は単にコストの問題ではなく、政治的にもかなりのリスクを伴う選択だと思いますが、それを積極的に進めなければいけない程の差し迫った理由があるとは思えません。

また、本当に「容易で確実」であるなら、核保有も合理的な選択肢だと思いますが、経済的にはクリアできても、国際政治的なハードルは非常に高いと思いますので、容易であるとは私には思えません。

>核保有が自立につながるか否かは分かりませんが、少なくとも「抑止力」にはなると思いませんか?

「抑止力」になるとは思いますが、その代わり、現行の核不拡散体制を崩壊させ、核軍拡競争を招くというリスクも引き起こします。必ずしも核保有がプラス方面にばかり作用するとは思いません。

「自立」とリンクして評価したのは、核武装を唱える人たちの主張が単なる「抑止力」を狙っているものではないことが多かったからで、そうでない主張があるならば、それに対しては私の批判は不適切かもしれません。

>核反対の結論がまず先にあり、その結論を導くための根拠を探す思考、大多数の方がそうですが、をしているようにみえます。

私自身、別に左翼ちっくな核アレルギーから主張しているわけではないつもりです。
しかしながら、私の主張を「先に結論有りき」である、というあなたのような見方が存在することを頭から否定するつもりもないことはご理解ください。

私としては、核保有が絶対的に日本の国益に叶うのであれば、そうした方針もアリだと思いますが、核武装するにあたってのリスクを考えたり、いくら核武装しても日本の基本的な立ち位置に変わりはないことなどを考えますと、それほど固執する気も無いのです。

むしろ核保有よりも、ミサイル迎撃体制の方に惹かれます。
人口密度の高い日本は核攻撃じゃなくても大ダメージを受けるのですから、飛んでくるミサイルが通常ミサイルだとしても防御できるのであればより高い「抑止効果」を得ることができると考えることもできるのではないですか

いずれにしろ、何でもかんでも自前で揃えるのが、今の日本にふさわしいかどうか冷静に判断したいと考えている処です。

  • 2010/11/09(火) 22:58:52 |
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  • 一知半解 #f2BEFQoE
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宿痾

一知半解さま、ご丁寧なお返事ありがとうございます。今回はこちらも長めの返信です。

>日本は自由貿易体制の中で生きていくしか道がない
これはマスコミでよく喧伝されている「日本経済は外需に依存するしかない」という「常識」でしょうか。もしそうであるのなら、経常黒字続きの日本経済がいつまでも外需依存で健全なはずがない、という主張をお知りください。
http://adpweb.com/eco/eco628.html
次もマスコミの喧伝を批判した分かりやすい記事が多いコラムです。http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2010/11/03/011061.php
勿論、自由貿易体制が望ましいことには同意しますが、その基になっている根拠・経済知識がマスコミの喧伝のようなものだとしたならば危険です。どこかで判断を誤ります。

>戦後日米同盟を基本とした軽負担
これもメディアを通じて日本国民の「常識」となっていますが、本当でしょうか?長期間のデフレが続く日本国では、有効需要(内需)を創出する必要があり、その一つとして軍事関係での雇用・産業が創出できればデフレ脱却にも役立ち、経済は上向き、結果として負担は軽くなる可能性も十分にあります。なぜそれを20年以上も全く考えないのかが問題でしょう。極度の戦争・軍事アレルギーが原因の一つですが、それ以上に思考に問題があると考えます。

>アジアに核ドミノが起こる可能性
(私はドミノは起こらないと思いますが)具体的には日本の核保有後に核を持とうとするアジアの国々とはどこをお考えなのでしょうか。

>日米同盟が解消する可能性
日本が核保有をすると日米同盟が解消する可能性がどれほどかは分かりません(直接的相関は高くないと思います)。しかし、日米同盟を保ちながら核を保有する道を探るまえから、「確定要素」ではない「日米同盟が解消する可能性」を核反対の根拠とするのは、先に結論ありき、核アレルギー、に見えます。

>核保有したが故に、経済力の基盤である現体制が壊れ、保護主義が蔓延する
なぜ核保有が保護主義の蔓延につながるのかが理解できません。逆に核を持っている中国の為替操作を含めたやりたい放題が現状では大問題なのではないでしょうか。

>今から核保有に走るよりも、ミサイル迎撃体制の信頼性を高めていくべきだと考えてます。
この問題は「究極の選択」ではないので、両方追い求めることが可能であり、先に述べたように経済的にも対応可能です。しかし、何らかの理由でどちらかを選ぶとなれば、より容易で確実な選択、核保有、が合理的です。どちらにもならないのは、ここでも「先に結論」があるからに見えます。

>核保有すれば自立できるという”信仰”
核保有が自立につながるか否かは分かりませんが、少なくとも「抑止力」にはなると思いませんか?「抑止力」の点から保有する意義は十分にあると考えるとともに、なぜ「自立」とリンクして評価する必要があるのか理解できません。

>日本の「確定要素」を把握していないという傾向が把握していないという傾向が濃厚に窺えてならない
これは日本国民である限り「お互い様」でしょう。我々にはこの傾向があって当然ということを前提として考える必要があるのではないでしょうか。

結論ですが、核反対の結論がまず先にあり、その結論を導くための根拠を探す思考、大多数の方がそうですが、をしているようにみえます。核に対するアレルギー、あるいは「核反対というイデオロギー」であるというのであれば納得できますし、議論は違う方面に向かいます。しかし、それに気付かず(認めず)、「結論のための根拠探し」によりあたかも結論が導かれたように装うことは「日本教」による宿痾であり、民主主義との相乗効果で再度国を誤ると考えます。

  • 2010/11/09(火) 12:32:10 |
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  • 壱読者 #-
  • [編集]

壱読者さんへ

壱読者さん、初めまして。
コメントありがとうございます。
レスが遅くなってすみません。

>中国・インド・パキスタンですらしている核保有が、日本ではなぜ不適当なのか理解できないのですが。

私は核保有が絶対ダメだというより、バランスの点から言って問題があると思っています。

山本七平が指摘しているように、日本は自由貿易体制の中で生きていくしか道がないわけですが、戦後日米同盟を基本とした軽負担で発展してきた立場を捨てる「覚悟」があれば、核保有もアリだと思います。

ただ、日本が核保有した場合、アジアに核ドミノが起こる可能性がありますし、日米同盟が解消する可能性も捨てきれない。

現時点での経済力を以ってすれば核保有は可能かもしれませんが、核保有したが故に、経済力の基盤である現体制が壊れ、保護主義が蔓延するような世界になってしまえば、日本が現在の豊かさを享受できなくなってしまうわけです。

私個人の考えでは、今から核保有に走るよりも、ミサイル迎撃体制の信頼性を高めていくべきだと考えてます。

後で紹介する予定ですが、この「マッカーサーの戦争観」の章の最後に次のような記述があります。

われわれは、「食糧、燃料を含めた軍備」という点で、全く、手段方法なき状態におかれているのである。
武器を並べ立てても、それは気休めにすぎない。


どうも、なぜかネトウヨの皆さんには、核保有すれば自立できるという”信仰”があるように思えるのですが、そう考える人たちには、これは「幻想」であって、単なる「気休め」に過ぎないということをわかっていないのではないか…と思うのです。

私には、ネトウヨの側にも、日本の「確定要素」を把握していないという傾向が濃厚に窺えてならないのです。

  • 2010/11/08(月) 22:43:17 |
  • URL |
  • 一知半解 #f2BEFQoE
  • [編集]

中国・インド・パキスタンですらしている核保有が、日本ではなぜ不適当なのか理解できないのですが。経済的には可能ですし、抑止力の点からもこれ以上の策はないと思います。

運用の点での心配はありますが、この点には触れてないですよね。

  • 2010/11/07(日) 11:59:01 |
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  • 壱読者 #-
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もう弁当のおかずも中華まんでいいんじゃねえ?とか思います仮装お疲れさま!忘れてな...

  • 2010/11/09(火) 10:00:58 |
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一知半解なるがゆえに、自らの言葉で恥を晒すのを控え、主に山本七平の言葉を借用しつつ書き綴ってゆきたいと思ふのでアリマス。宜しくメカドック!!
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