一知半解なれども一筆言上

山本七平マンセーブログ。不定期更新。

アメリカが銃を捨てられない理由【その5】~銃で建国したアメリカ~

だいぶ前になってしまいましたが、以前の記事『アメリカが銃を捨てられない理由【その4】~日米の”パーセプション・ギャップ”がいびつな日米関係の一因~』の続き。今回が最終回です。

日本がアメリカを赦す日 (文春文庫)日本がアメリカを赦す日 (文春文庫)
(2004/06)
岸田 秀

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前回の続き)

■アメリカの無自覚

他方、ペリーから現在に至るまでのアメリカの対日態度も、これまで見てきた通り、インディアン・コンプレックスのため狂っています。
インディアン・コンプレックスに引きずられて、アメリカは、現実の日本が見えず、日本に勝手なイメージを押しつけ、日本の反応を妄想的に解釈して客観的根拠のない不信や憎悪や差別を日本に向けてきました

日本に対するアメリカの敵対行為の多くは、現実には必要のない、いわれのないものでした。
すでにどこかで言ったことがありますが、日本と戦争して、何百万かの日本人を殺して、日本を打ちのめして、アメリカの国益にとってどれほどのプラスでしたかね。

アメリカは、日本よりはるかに精神分析が発達しているのですから、ペリーの脅迫、排日移民法ハル・ノート、本土空襲、原爆投下、占領、東京裁判などの一連の対日行動には、アメリカが信じている現実的根拠のほかに、アメリカとしてはあまり認めたくない無意識的動機はなかったかと自己分析してみてはどうでしょうか

そして、悪かったと思えば、謝罪していただきたいと思います。
日本国民は、謝罪されれば、つけあがって補償を寄越せというようなことを言い出す国民ではなく、謝罪してくれたというだけで、アメリカを赦すでしょう。

少なくとも、原爆について謝罪されれば、日本は、将来もしかりに、その能力を獲得したとしても、アメリカに原爆を落としていいとする道義的根拠を失います。

そうなれば、現在はたぶん抑圧されて無意識のなかへ迫いやられていると思いますが、日本に対するアメリカの大きな不安の一つが解消するでしょう。

そうなれば、アメリカは無理して日本占領をつづける必要もなくなるのではないでしょうか。

アメリカがさらに強く無意識へと抑圧しているインディアン・コンプレックスを意識化し、分析し、克服し、そして、日本に謝罪し、日本が内的自己と外的自己との分裂を克服し、アメリカに謝罪したとき、相互理解にもとづいた、真の意味で友好的な日米関係が始まるでしょう。

それまでは、アメリカは日本人にインディアンの亡霊を見て、過敏な反応と的はずれの言動を繰り返し、日本は、隠された内的自己でアメリカを恨みながら、外的自己で愛想笑いをしてアメリカに屈従しつづけるでしょう。

真の友好的な日米関係をどう築くかの問題は、何かを輸出入するとかしないとかの小手先の問題ではなく、この関係の基本的な構造の問題です。

差し出がましいことを言わせてもらえば、インディアン・コンプレックスは、アメリカの対日関係だけでなく、他の国々との関係をも歪めています

正直に言って、アメリカ国民は、世界で一番、憎まれ嫌われているだけでなく(日本も韓国あたりでは憎まれていますが)、世界で一番、テロで殺されている国民です。

テロリストが航空機を乗っ取って見せしめに誰かを殺すとき、一番さきに殺されるのはアメリカ人です。
インディアン・コンプレックスに引きずられたアメリカ人のある特殊な行動が、人々に憎しみを起こさせ、テロを招いていると、僕には見えます。

また、国内の犯罪の多発もこのコンプレックスと無関係ではないと思います。
このことはすでにほかのところで述べたことかあるので、簡単にすませますが、アメリカ国内では毎年一万数千人が銃で殺されているそうです。

それを防ぐには、個人の銃所持を禁止するしかないと思うのですが、それができないのは、銃でインディアンを大量に殺した過去の歴史を正当化しているからではないかというのが僕の考えです。

アメリカという国は、言わば銃でつくった国ですから、その点に関する正当化を分析し、克服することをしないで、銃を禁止すると、アメリカの存在根拠が崩れるのです。

したがって、このままではアメリカは、心理的に銃を禁止することができないのです。

したがって、インディアン・コンプレックスを克服することができれば、アメリカは、対日関係だけでなく、日本以外の国々との関係をもよい方向に改めることができ、アメリカ人が国際的にテロの対象になることも少なくなり、それと同時に、国内犯罪も減るのではないかと思います。

インディアン・コンプレックスを克服する方法は、幼児期のトラウマのために神経症になっている患者を治療する方法と同じです。
インディアンに関するすべての事実の隠蔽と歪曲と正当化をやめ、すべての事実を明るみに出し、それに直面し、それとアメリカの歴史、現在のアメリカの行動との関連を理解することです。

(第十一章 日本がアメリカを赦す日の章/終わり)

【引用元:日本がアメリカを赦す日/第十一章 日本がアメリカを赦す日/P216~】


ようやくタイトルの本題に入りましたね。
アメリカが銃社会である理由は、直接的には、自分の身を武装して守る権利が憲法で保証されているからなのでしょうけど、それが強固なのは建国の過程で、銃が使われて来た背景があるのは間違いないでしょう。

銃によって出来たという建国神話がアメリカ人のアイデンティティにも関係している以上、なかなか銃を手放すことが出来ないのは当たり前でしょうし、それを放棄させるとなれば、どうしても力ずくになるでしょうから、自分を守る権利を行使するのが、アメリカ人としては自動的に正しい在り方になってしまう。

岸田秀は、そこにインディアン・コンプレックスという抑圧された無意識の共同幻想があると考えた訳ですね。
そして、それを自覚することから始めないと、銃を手放すことが出来ないと考えた。

果たしてこの岸田秀の考え方は正しいのでしょうか?
私個人的には、少なくとも銃を手放せない理由としては、インディアン・コンプレックスなるものは影響しているのではないかと思っていますけど。
はてさて。

今回の紹介記事シリーズでは、いろいろとご批判も頂きましたが、岸田秀のこうした見方というのも、この問題を考える一助になるのではないかと思う次第。
ではまた。

【関連記事】
◆アメリカが銃を捨てられない理由【その1】~米国人の深層心理に潜む「インディアン・コンプレックス」~
◆アメリカが銃を捨てられない理由【その2】~アメリカが二度も原爆を投下した「真の」理由とは~
◆アメリカが銃を捨てられない理由【その3】~日本での「成功」とベトナムでの「失敗」~
◆アメリカが銃を捨てられない理由【その4】~日米の”パーセプション・ギャップ”がいびつな日米関係の一因~


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コメント

日本こそ素晴らしい国なんですよ

YSJournalさん、
それではこの話題に関連する記事が掲載されるのを楽しみにお待ちしています。

>日本人の美徳とされる所は、帰属性の強い集団に対してだけ発揮される事が多い
ご指摘のとおり、それが集団主義の欠点です。同じ文化圏というか、日本にも増してウチ・ソトの縛りの強いのが朝鮮民族で、在日問題も含めてお隣の国との問題はここにあるのでしょうね。在日問題は特別永住権を廃止して、立派な朝鮮系日本人になっていただくしかないような気がします。そうしたくない人は祖国へお帰りになるのが世界のほかの国では常識だと思うのですが、そうは行かないところが日本らしさなのでしょうね。そこで集団主義から派生する良い道徳的価値観を、もっとひとりひとりの内なる価値観に置き換えて行き、在日の方には日本国を尊重していただき、日本人は他民族日本人を尊重するという風になれないものかと思います。それが個人主義化ということになるでしょうか?

アメリカでは人種差別というか、対立というのか、人種のルツボというのは白人の間では起きていますが、もっと大まかに白人、黒人、アジア系となると、ルツボではなく、人種のサラダですね。白人の間でも出身別に、結構悪口言い合っているようですよ。イタリア、ギリシャ、アイルランド系などは、白人の間では蔑まれることがあるようです。またヒスパニックにはホワイト・ヒスパニックというのがあり、主流の白人から区別されてますね。
アメリカ人は、ポリティカル・トークというのか、表向きは公平・平等を注意深く装いますが、ごく親しい人の集まりでは結構、違うバックグラウンドの人に対する悪口を言い合っているようです。ユダヤ人も白人ですが、現在反ユダヤ感情が広がっており(ウォールストリートの巨悪ってやつですね)、近所のシナゴーグの前にはパトカーが常駐していて、時々黄色いテープ(犯罪が起きた時に一般人が現場に触れないようにする)が巻かれたりしてます。

私はYSJournalさんに比べると、在米経験は半分くらいしかないのですが、個人レベルでの体験というのは随分違うものなのだと、改めて感心させられました。

当初は、日本なんて世界の片隅、極東の小国みたいに思っていたのですが、日本人と個人的に知り合ったアメリカ人が、先人から強い印象を受け、私が日本人だからという理由で、大変な時に助けてくれたり、世話をしてくれたりしたのです。それで、日本にいるときには全く思いもよらなかったのですが、「日本人て、こんなにすごいんだ」と、大変ビックリしたんですね。

日系人も、個人主義のアメリカ人なのにもかかわらず、日本で私が育った環境で出会った日本人よりむしろ、礼儀正しく義理と人情に厚い、昔風の美徳を保っている人が多い印象を受けています。だから個人主義と日本の美徳とは共存できるという確信を持っています。

あと、いろんな人が言っていますが、パスポートの威力ですね。お陰様で、たいていの国では、日本人は、丁重に扱ってもらえると思います。これはまさしく総合的な国力の賜物で、評判の芳しくない国から来た人は、外国では大変な苦労を強いられます。つまり私のような者は、日本で生まれ育ったということで、突然アメリカに来たとしても、その他の多くの国から来た人に比べて、ジャンプ・スタートがきれたという、大変幸運に恵まれた状態であったというほかはありません。

長々と、お付き合い下さり、どうもありがとうございました。

  • 2011/02/26(土) 11:12:59 |
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  • ap_09 #-
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これ以上はやりません

ap_09様
申し訳ありませんが、ご質問、問い掛けの1つ1つにはそれなりの考え方もありますが、ここでこれ以上議論を深めるつもりはありません。

もし気が向けば、私のブログを読んで頂ければ、ある程度私の考え方なりはご理解いただけると思います。(コメントなり頂ければ望外の幸せです)

1つだけ。「優しい日本人の考え方」というのは、疑問があります。ちょっとずれますが、心理テストかなにかで、日本人の方がアメリカ人より利己的という結果をみて、納得した事があります。日本人の美徳とされる所は、帰属性の強い集団に対してだけ発揮される事が多いと思います。(アメリカでの日本人の行動を見て、体験的にそう感じる)アメリカ人は、その辺に分け隔てがない人が多い様に感じます。

アメリカに22年も暮らしているのですが、人種差別等の嫌な思いをした事が皆無です。(家内は、私が鈍いだけと言っておりますが)

最近、日本でも全般にアメリカは流行らないそうですが、アメリカ以外に範になる国があるかと聞かれれば、無いとしか答えようがありません。

そのアメリカもフラフラしております。現在の保守回帰が失敗に終わると、世界に本当の意味での民主主義の国はなくなってしまいます。

やらないと言いながら、長くなりました。この辺で。

  • 2011/02/25(金) 15:13:06 |
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すみません。言葉が間違っていて誤解を招いたようです。
>>YSjouranlさんがお感じになっているほどには、アメリカが自由な国には見えないんですね。
ではなくて、アメリカは自由なんですが、『平等な国』ではないと言うべきでした。

>人間の営みはもっと複雑だと思います。
仰るとおりだと思います。そして、米国では、少なくとも自分の回りでは二元対立の話など聞いたことはありません。日本の左翼運動で盛んな理論なのではないですか?ヨーロッパではどうなんでしょうね。

>自由は過酷であるが、そこそこに生きていく術は如何様にもあります。
そうですね。自分的にはアメリカで住む方が、今の所幸せだと感じてますから、価値観の問題ではあります。
ところで、2チャンネルに「日本に帰りたい中年男」という面白いスレ
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/northa/1252830981/
があって、今有料になってしまったみたいなのですが、もし、ご覧になれましたら、こういうのはどう思われますか。

>気をつけ、時には行動しないと、エリートによる全体主義の犠牲になる危険性があります
これってまさしく太平洋戦争に突入した当時の日本の状態のように聞こえます。

日本には社会主義的な要素が、マルクスなんかよりずっと前から、もともとの文化の中にあるんだと思うんですよ。
たとえば、医療を例に挙げると、今、私自身の給料が出国前に近い水準まで上がって来たんですが、私の払っている健康保険の掛け金は日本にいたときの5分の1なんですね。最初米国に入国しで家族の職が不安定な時には今の倍くらい払ってました。企業の健康保険の負担率は日本と米国は同程度です。何が違うかというかというと、大企業や公務員のような安定した職につくと、保険のサービスが良くなり、かつ、個人負担が減る仕組みになっているんですよ。
つまり職が安定していなくて低所得の人ほど健康保険の掛け金があがるんです。慢性疾患(血圧とか糖尿病とか)にかかったら、良い職についている人は、健康な人と同様の掛け金で健康保険に入れますが、個人で入ろうとしたら、普通の人にはとても賄いきれる金額ではありません。しかも実際に病院に行くと、日本のように患者に一番適した薬が処方されるのではなく、入っている保険のプランがどの薬を使えるかを決める仕組みになっています。保険会社も商売ですから、高価な薬はなるべく使わせないようになっているんですね。それが資本主義というものです。これは二元対立の問題でしょうか?しかし米国では、クリントン政権時のヒラリー夫人や、現政権のオバマ大統領が健康保険制度を皆保険に近い形に変えようとしても、また頓挫のようです。貧乏人もこぞってアメリカ式が良いという考えなのですから、二元対立というより価値観の違いでしょう。

自由は確かに強者にとっては最高なのですが、私は弱者のことも忘れない、優しい日本人の考え方の方が、社会全体の行き方としては優れていると思うのです。行き過ぎると社会の活力を削ぎますので、どこでバランスをとるかがむずかしいですけどね。

  • 2011/02/25(金) 11:15:41 |
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  • ap_09 #-
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自由の過酷さ

ap_09様
コメントのやり取りでは重過ぎると考えるので、敢えて、書かない事にしました。(途中まで書いたのですが、止めました)

現在、自分のブログで草稿中(何週間も店晒し)なのですが、二元的な考え方の弊害が出ていると思います。金持ち/貧乏、勝者/敗者、強者/弱者、エリート/非エリート等々、人間の営みはもっと複雑だと思います。

格差、差別、対立を煽るのは、リベラルの常套手段です。人の営みを考えると来んな単純な構図で理解出来るはずがありません。

何十年ににも渡る、リベラルの絶え間無いプロパガンダにかなりの人々が毒されて、こういう単純な構図を示される事に疑問を挟む人が段々いなくなっている様な気がします。

自由は過酷であるが、そこそこに生きていく術は如何様にもあります。但し、気をつけ、時には行動しないと、エリートによる全体主義の犠牲になる危険性があります。

  • 2011/02/25(金) 00:44:02 |
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  • YSJournal #-
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どうも、私には、YSjouranlさんがお感じになっているほどには、アメリカが自由な国には見えないんですね。私自身について言えば、日本では絶対実現不可能なことを可能にさせてもらえる(途上ですけど)ので、私個人にとっては、日本に住むより米国の方が、自由で希望のある国であるのは確かです。が、あんまり競争競争で疲れちゃったら日本に帰るのもいいかな、なんて都合の良いことを夢想することがあります。既得権の上にアグラをかいて、のうのうと一生過ごすことは許されないということが、まさに公平(fairness)の証(あかし)ですが、それはやはり厳しい社会ですね。日本の方がずっと穏やかに一生過ごせるように見えます。勝ち残って頂点に立てない人にもそこそこの待遇を用意してくれます。

といっても、実際には社会階層の固定化は日本よりガッチリしていて、文化的に世襲しているというのか、持てる者は代々持ち、持たざるものはさらに困窮し、その格差は広がりつつあり、そんなアメリカのあり方を、バブル以降、日本は後追いしてるようにみえます。アイビー・リーグはアメリカのエリート層の再生産装置ですが、どういう人がアイビー・リーグに進学するのかYSJournalさんはご存知ですよね。
小林由美の「超・格差社会アメリカの真実」という本をご存知ですか?この本がその辺の事情に詳しいようです。最も著者は団塊世代かその少し下という感じで、私からすると、ちょっと左翼寄り過ぎで、民主党を持ち上げすぎのようにみえます。民主党は奴隷制支持で、南北戦争後も、黒人の投票を武力阻止したり、黒人の自由を阻むために焼き討ちのようなテロ活動を行い、どこでいつのまに、現在の左翼的方向に転換したのか、ご存知でしたらお教え下さい。

フェビアン主義のことは全然知らないんですが、Wikiでみると、これはイギリスの思想で、アメリカにもそんなに影響があると知りませんでした(Wikiではアメリカ人の名前はあがってないですね)。

>個の確立については、一神教的にならざるをえないと思います。
日本人て基本的に、ホント、キリスト教嫌いなんですよね。そんなでどうやって一神教に基づく思想が理解できるのかなと。イスラム教は日本人にとっては、さらになじみがなく、あさっての方向ですし。ここら辺、こちらの一知半解さんやtikirinさんのブログで、日本人がいかに個人主義的思想を取り入れ得るのか、それが無理にしても、少なくともどれだけ個人主義思想とは隔たりがあるのか、山本七平を通じての解説を楽しみにしています。

>個人的には、個人主義を徹底させる事でしか日本の復活は無いのではないかと考える次第です。
日本ではもっと個人主義的考えを取り入れるべきだということには、全く賛成です。でも私は徹底というよりは、もともとの集団主義の良いところと折り合って折衷できないものかと思っています。

>長い歴史の中で、アメリカの様な自由な国は奇跡の様な存在
なのはそうですね。

>日本もそのおこぼれに預かったラッキー
とは思っていません。日本の方にこそ、もともと平等思想があったのではないかと思います。
マッカーサーの方針は、日本人がもともと持っていたものと合致したので、占領政策があれほどスムーズに進んだんだと思います。社会主義的要素が濃く、本国のアメリカでは、逆に全体には受け入れられてはいないと思います。
>建前ではありますが、日本の範がアメリカにある以上、そして、それが世界の中でも優れたモデルである
のでしょうか?単なるmaterialismに傾きすぎたのではないでしょうか。その結果、現在凋落しつつあります。日本はその後を追ってはいけません。独自の道を見出すべきです。またそれが、将来アメリカを救う道になるかもしれません。

  • 2011/02/23(水) 13:07:24 |
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日本人のあり方

ap_09様
否応無しにグローバル化が進む訳ですから、個の確立については、一神教的にならざるをえないと思います。

アメリカですら、フェビアン社会主義(エリートによる全体主義)に毒されつつあり、連邦政府による独裁が進行しており、その反動として現在の保守回帰の動きがあります。これは一種の宗教運動でのあり、宗教の自由の行き過ぎの反動だと考えております。アメリカのユダヤ教/キリスト教に根差した建国精神への回帰運動です。

アメリカの占領(公式には連合軍でしたっけ?)をへて、アメリカ式を真似した訳ですが、日本独自の価値観と不思議な融合とその進化で現在の日本があります。

但し、どうしても神道/仏教的な本質は根強く残っており、社会形成、政治にも色濃く残っております。

個人的には、個人主義を徹底させる事でしか日本の復活は無いのではないかと考える次第です。

長い歴史の中で、アメリカの様な自由な国は奇跡の様な存在であり、日本もそのおこぼれに預かったラッキーが戦後続きました。

ラッキーが正となって、ほぼ2世代な訳ですから、ボケる訳です。

アメリカは自分たちで国を作っただけに、その本質の理解が残っており、繰り返しになりますが、保守回帰の源流となっております。

建前ではありますが、日本の範がアメリカにある以上、そして、それが世界の中でも優れたモデルである以上、それをたよりに日本人が本質的に変質せざるを得ないと思います。

個人で頑張るか、抑制された集団としてそれなりに生きるか、どちらも修羅場ですが、私は個人主義を支持します。

  • 2011/02/22(火) 18:44:00 |
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銃の殺傷力と自由

>銃のある事で事件が増える訳ではありません。
のは本当ですが、銃があることで事件あたりの殺傷者の数が大幅に増えることは間違いないような気がします。そして、それが銃所持反対派の主張なのではないかと思っていました。

ウィキ情報ですが『米国における銃によるバイオレンス』から
http://en.wikipedia.org/wiki/Gun_violence_in_the_United_States#cite_note-bjs-age-16
これによると、米国では成功した自殺は銃によるものが最も多く、2006年には、全自殺の50.7%。またご存知のように、自殺は青少年と高齢者にピークがあります。銃の所持者と自殺率には関連がないようですが、高齢者に比し、青少年の自殺は未遂が多いのが特徴ですから、銃は自殺未遂を低下させて成功率を上げることにはおおいに貢献しているに違いありません。

殺人でもしかりです。
武器別殺人件数の推移のグラフ
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Ushomicidesbyweapon.svg
年齢別殺人者の推移のグラフ
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Homoffendersbyage.svg
若年者の殺人犯が多いのが際立っています。他の凶器に比し、銃を用いれば簡単に人が殺せるからではないでしょうか。

スイスは人口が1千万人を下まわり、東京都より少ないので、銃乱射事件のような凶悪犯罪の発生状況を、人口3億人を超す米国のような大国と比べるのはきわめて難しいでしょうね。
岸田秀の言うようにアメリカ人全般がインディアン・コンプレックスという極少数のマイノリティー(インディアン以外にも、マイノリティーを言われる人は多種あるのです)に神経症的潜在恐怖のようなデリケートな感情を抱くらいなら、青少年が高頻度に犠牲になっているという事実に目を向けて銃保持に反対する動きが、アメリカ社会で力を得ることの方があってもいいような気もしますね。
ところが、そういうことが起こるどころか、最近では青年が集中して集まるテキサス大学のキャンパスで銃の所持を許可しようという動きすらあるようです。http://www.latimes.com/news/opinion/editorials/la-ed-texas-20110222,0,6393909.story

>大げさに言うと、日本人には、本当の自由という過酷な感覚は理解不能だと思います。
そういう過酷な環境に身を置かなくても生きて行けるところが、日本の素晴らしいところであると思っているので(個人主義に対する集団主義、相互依存の文化ではないでしょうか。個人主義は砂漠の一神教をもとにした思想を背景にし、常に絶対者に対する善悪という基準で自己の位置づけを行う)、いい加減、アメリカのような国の行き方の後追いをするのではなく、日本独自の価値観、方向を定めて進んで行けないものなのだろうかと思うのです。

  • 2011/02/22(火) 12:45:32 |
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アメリカで多発しているような銃乱射事件?

一知半解さん,
私もスイスの事は、全く分かりませんが、「アメリカで多発しているような銃乱射事件」は、不用意な発言だと思います。アメリカの銃による殺人事件はここ数年減少傾向にあり、銃以外での殺人事件の半分位しかありません。(乱射事件というのは微妙ですが)

考:http://www.businessweek.com/magazine/content/11_04/b4212052185280.htm

銃が簡単に買えて、狂人が手にした時に乱射事件が起こる事もありますが、レンタトラックで歩行者天国へ突入と本質的な違いはありません。

本質は、狂人の存在です。

銃のある事で事件が増える訳ではありません。殺意と道具の間に何の関係もありません。(結果として一杯殺せる可能性は否定しませんが)

アメリカの長く住んでいながら、銃を持った事も無いので、良く理解出来なかったのですが、最近、銃を持てる自由の本質が少しづつ分かってきた様な気がします。

上手く説明出来るにはもう少し時間がかかりそうですが。

大げさに言うと、日本人には、本当の自由という過酷な感覚は理解不能だと思います。

  • 2011/02/22(火) 08:57:52 |
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デルタさんへ

デルタさん、こんばんは。
難しい問いかけをありがとうございます。

スイスのケースは初耳だったのですが、違いは…と問われると正直、返答に窮しますね。
国民皆兵制度を採っているのは、アメリカと違うのでしょうが、それが関係しているとは思えませんし…。

アメリカで多発しているような銃乱射事件とかスイスでは発生してるのでしょうか??
ふと、そんな疑問も湧いてきますが、違いについては正直わかりません。ゴメンナサイ。

  • 2011/02/21(月) 22:56:35 |
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  • 一知半解 #f2BEFQoE
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混ぜ返すようで恐縮ですが

同じように民兵制度を基軸にし、銃の個人の所持を制度的に許している国として、スイスがあります。最近国民投票で、銃規制を否定したとのことでした。
西部劇がなかったスイスの場合と、米国の場合とで、どのような違いがあるでしょうか‥‥

  • 2011/02/20(日) 21:33:37 |
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  • デルタ #-
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おおらかな使命感

一知半解さん、
前にも書きましたが、アメリカの外交の根本は、「アメリカ流の民主主義を圧政に苦しむ国々に広めたい」というおおらかな情熱の方が、スッキリします。

その上で、状況によって、陰湿な展開になったりするのですが、状況分析から帰納的に考えると間違えると思います。

アメリカに住んでいるから分かるのではありません。2つの違った価値感を実感する事、そして、その事で、もっと別の価値観があるのではという想像力を働かせる事で、妙な理論に惑われなかっただけだと思います。

自分のブログで書きましたが、例えば、エジプトの件でも、デモの途中でラクダに乗った人が登場した時に、私はエジプトの事は何も知らないのだと思い知りました。

岸田秀は、根拠を間違っている上に、自説が間違っているかもしれないという畏怖の気持が無いのだと思います。(著作を読んだ事がないので、推測に過ぎませんが)

アメリカに住んでいるからアメリカの事が分かるなんて自惚れてはおりませんが、違う価値観を体験する事で、マルチプルな関係への想像力を働かせれる様になり、多元的な検証をする癖がついたという感じでしょうか?

  • 2011/02/15(火) 23:08:49 |
  • URL |
  • YSJournal #-
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YSJournalさん、ap_09さんへ

YSJournalさん、ap_09さん、こんばんは。

お二人の意見を聞いていると、どうも岸田秀の意見って、(日本人の行動パターンとかを分析するには通用する手法なのかもしれませんが)アメリカ人の行動原理を説明するには余りにも単純化し過ぎ、かつ、ナイーヴ過ぎるキライがあるのでしょうか?

私も実際のアメリカ社会を体験したことがないものですから、お二人揃ってご指摘されると、どうにも確信がなくなってきました。
よくよく考えて見たいと思います。

コメントありがとうございました。

  • 2011/02/15(火) 22:00:30 |
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  • 一知半解 #f2BEFQoE
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>インディアン・コンプレックスに引きずられて、アメリカは、現実の日本が見えず、日本に勝手なイメージを押しつけ、日本の反応を妄想的に解釈して客観的根拠のない不信や憎悪や差別を日本に向けてきました。
これをソックリ日本人の集団心理に当てはめたくなってしまいます。

ルーズベルトは第二次大戦に参戦するために真珠湾攻撃をうまく利用しました。その点では上手に集団心理を誘導したことになりますが、これはゼノフォビアに基づいていて、大衆に対して『日本に勝手なイメージを押しつけ、日本の反応を妄想的に解釈して客観的根拠のない不信や憎悪や差別を日本に向けてきました』はそうなのでしょうね。日本の軍部も同じように上手にプロパガンダを利用して、民衆を戦争支持に誘導したそうですね。

米国の指導層はインデアン・コンプレックスや、日本人を指導してあげようと思って日本との戦争に踏みきったのではないと思います。(ところで、日系人を太平洋戦争中強制収容所に押しこんだことに関しては、レーガン大統領が謝罪し、生存者や犠牲者の子孫である日系人に補償金が支払われました。)

戦争は大恐慌以来低迷していた米国経済を、戦争特需により立て直したのです。それが参戦の真の目的ではないかと思います。

アメリカは原爆の威力を試すために、日本人を実験台にしましたが、ドイツに対しても、軍隊や軍関連の施設ではなく、イギリスのヒトラーに対する報復活動に便乗して、ドイツの民家を無差別に爆撃しました。ドイツ人は白人であり、日本では知られていないかもしれませんが、アメリカ白人の70%は実はドイツ系なのです。どこにもマイノリティーに対するコンプレックスとか優越性などというナイーブな感性は感じられません。祖国の同胞に対してもこんなものです。この爆撃は、供給余剰になった武器の需要を創出して、経済効果を狙ったものともいわれています。
イラクとの戦争に踏みきったのも、タテマエであるフセインの人権無視の独裁政権打倒、大量破壊兵器の阻止というより、イラクでの原油利権の取得とフセイン所蔵の金強奪(金に関しては、ちょっと陰謀論にめり込みすぎかもしれませんが)という説もありますね。ネイティブ・インデアンどころか、アメリカ全般の若者の血でもって、一部の金持ちと政治家が潤っているのかもしれませんよ。とてもコンプレックスなどという、日本人みたいなシャイでナイーブな感性を原動力に行動しているとは思えません。単なる弱肉強食のほうがピッタリに感じます。

アメリカでは精神分析はあまり発達していません。精神分析はドイツが本場で、アメリカの精神科医は精神分析ではなく、薬物投与を主軸に診療を行っています。日本の精神医学はドイツ医学主体で、日本の方が精神分析が盛んなのではないかと思います。

>岸田秀は、そこにインディアン・コンプレックスという抑圧された無意識の共同幻想があると考えた訳ですね。
「共同幻想」と言ってよいかどうかわからないのですが、先週ワシントン・ポストに興味深い記事が載りました。それによると、ワシントンDCで銃の登録が多いのは、犯罪のほとんどない最も裕福な地域で、実際の銃撃戦や犯罪の多い貧困地区をはるかに凌駕するそうです。その裕福な地域に住む退役将校の男性が、「自分の妻子を守るためにはそのくらい周到に備えるのは当然のことであり、侵入者があれば躊躇なく発砲する」と記事のなかで述べていました。登録された銃の大多数はセミオートマチックなのだそうです(何かあったらシロートでも簡単に侵入者を殺せるという感じで、すごくないですか?)。こういうオハイソな人にインデアン・コンプレックスがあると解釈するのは、見方としては面白いのですが、その他大勢の、日本と違って社会保障が希薄で、生計を立てるために日々必死で働いている庶民に、果たしてそのような集団心理としてのコンプレックスなんて深層心理にたたみこんでるような余裕があるんでしょうかね?(ごく一部を除き、基本的に競争社会ですから、GDPが高かったり、消費行動が日本人より派手でも、まともに生活できるようになるためには、皆必死です。)極めて疑問です。

アメリカ人を赦せるとか言ったり、そういう岸田秀の言説に共感できる余裕のあるあたりが、すでに、みなが豊かな生活を享受でき平和ボケしている、日本人ならではの心理のような気がするんですよ。

  • 2011/02/14(月) 09:40:12 |
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事実誤認

一知半解さん、
岸田秀は、銃を所有する権利をうたったアメリカ修正憲法第2条を全く理解しておりません。

憲法学者ではないので、詳細を説明出来ないのですが、銃を持つ権利は、イギリス法からの流れがあり、単にアメリカ開拓でインディアンと戦うという様な単純な話ではありません。

又、在日米軍の話ですが、日本占領を続けているといった単純なもんでは無く、朝鮮戦争、冷戦の流れの中での必然であった事は、歴史的に明らかであるので、単純な日米関係に矮小してます。

よって、歴史的な事実を、自説に都合良い様に勝手に解釈
(若しくは、勝手な解釈からの自説の構築)しているので、全くお話しになりません。

飲み屋の与太話としても、ちょっとまともな人は相手にしないレベルです。

岸田秀は、普通の平和ボケした日本人の感覚で、銃は危険でダメ、戦争反対みたいな所から、アメリカを解説しようとして、思い当たったのがインディアン虐殺(これも、事実の一部を歪曲拡大)で、それをもっともらしく仕上げているのでしょう。

全くのナンセンスです。

百歩譲って、国家に共同幻想があると仮定しても、幻想の根拠が間違っているので、アメリカの行動の分析も間違っている事になります。

岸田秀の考え方は正しくなく、インディアン・コンプレックスと銃を手放さない事の関係は全くないと思います。

「銃を捨てられない」という命題自体が既に間違っています。

以上

  • 2011/02/14(月) 01:31:36 |
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